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 聖暦1938年、クリスマス。

 王国ナショナリスト派とそれを支援するベルリア帝国は、水の都ベネトに対し大攻勢を開始した。

 劣勢ながらも激しく抵抗する共和国派の兵士たち。両派に分かれた住人も戦闘に参加し、さながら地獄のような市街戦へと発展していった。

 その只中に、エーリカ隊はいる。

 ​ヒュアツィンテ小隊とビオラ小隊――彼女たちはまるで姉妹のように、まるで家族のように、寄り添い生きてきた。

 絶対優勢の戦闘。確定しているはずの勝利。

​ 鉄と炎と瓦礫に、否応なく彼女たちも飲み込まれていく――

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​1938 ベネト市攻防戦

ヒュアツィンテ小隊
Hyazinthe Zug

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Irena イレナ

聖暦1920年6月12日生。

ジェリコ属州ブラーハ出身。

小隊長。

美しく献身的で優しい少女。

だが決断力がなく臆病。

エーリカ隊に所属していなければ、看護師にでもなっていた少女である。

Júlia ユーリア

聖暦1921年1月19日生。

ジェリコ属州オストロフ出身。

厳しい副隊長。

頼りない隊長を叱咤して、隊を生き延びさせるために奔走する。

音楽が好きで、戦争が終わったら音楽学校に通いたいと思っている。ラッパは独学。

トランスジェンダーだが、それを知るのは小隊の仲間たちだけ。

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Karin カリン

聖暦1922年8月30日生。

近オルステ属州エステルバッハ出身。

 

猟師の家に生まれ、幼少期から猟銃で狩りの手伝いをして育つ。

罠に引っ掛けるのが好きで、戦場でも遊びのような感覚で罠を張る。

射撃の才能に恵まれるが、過信しがち。

Runa ルーナ

聖暦1923年3月18日生。

イベリコ王国トリエンテ出身

幼い頃に両親とともにイベリコ王国から移住してきた移民。

父の影響で機械いじりが好き。

技師として従軍した父は帰らず、生活に苦しんだ母によって施設に預けられる。

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ビオラ小隊
Bratsche Zug

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Sara サラ

聖暦1927年3月8日生。

イベリコ王国ベネト出身。

小隊長。

サンタ=マリア孤児院出身で、薄い赤髪をお団子髪に結った少女。

隊長、とはいうものの実際には皆の「お姉ちゃん」で、一人だけ年長だから選ばれただけである。穏やかで隊の皆をまとめようとするが、如何せん甘さが目立つ幼児。

"1(アインス)"

Luciana ルチアーナ

聖暦1928年4月4日生。

イベリコ王国ベネト出身。

燃えるような赤い髪をポニーテールにしてまとめた9歳の少女。副隊長ではあるが孤児院に拾われた順が早かっただけ。

何かと怒りん坊で、すぐにカッとなってしまう悪癖がある。癇癪持ちとも言えて、感情のコントロールが苦手。

「サラ姉」にはべったりで甘えたがりなところがある少女。"2(ツヴァイ)"

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Francesca フランチェスカ

聖暦1928年8月30日生。

出身不明。

銀蒼の髪という、民族的には明らかにイベリコ半島の出自ではないと思われる少女。

ベネトのサンタ=マリア孤児院へと流れ着いた経緯はわかっていないが、聖誕祭の日に弱った状態で保護されたことだけが彼女の証明。

ルチアーナによくいじめられている。

"3(ドライ)"

Jessica ジェシカ

聖暦1930年1月2日生。

イベリコ王国ベネト出身。

​隊の中で最も幼く、今が戦時であることを理解していないため、作戦では重要な情報を渡されないことが多い銀赤髪の少女。

8歳にしては言動が幼く、指を加えてぼうっとした顔で彼方を見つめたりと聊か不安が残る。

"4(フィーア)"

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リーリヤ小隊
Lilya Vzvod

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Olga オーリガ

聖暦1921年8月3日生。

ルテニア連邦モスカヴァ出身。

ルテニア連邦の少女兵部隊、カチューシャ隊のリーリヤ小隊隊長。

志願して入隊した愛国者。

交戦的な性格で過激派。作戦立案能力、実行力ともに高いが、行動基準が愛国心に基づくために時折目的から逸脱する。

銃器の扱いは距離を問わず非常に優秀。

Viktoriya ヴィクトーリヤ

聖暦1921年9月14日生。

ルテニア連邦モスカヴァ出身。

副隊長。

おっとりした外見とは裏腹に、近接格闘の鬼。血を見るのは結構好きで、笑顔のまま敵を切り裂けるサディストの一面もある。

戦況分析能力が高いため、小隊(というより小隊長)のブレーキ役を担う。

オーリガの幼馴染。

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Rufina ルフィナ

聖暦1923年1月17日生。

ルテニア連邦ペトログラード出身。

いつもおちゃらけているお調子者。

ふざけているように見えて、人一倍観察眼と洞察力に優れる。

直感のキレも高く、待ち伏せや罠はほぼ必ず見つけ出すトラップデストロイヤー。

二丁拳銃を駆使するが、近接格闘は苦手。

Anastasia アナスタシア

聖暦1922年10月2日生。

ルテニア連邦ヴォルシスク出身。

ポリヴァノフの複葉戦闘機I-15に憧れ、パイロットを目指していたはずが気がつけば隊にいた。ちょっと天然。

メカに強く、なんでもすぐに乗りこなす。

ボルトアクションよりセミオートやフルオートが好き。開発中だった半自動ライフルが完成したとの情報を聞きつけたので、近々手に入れようと思っている。

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荒地のエーリカ
1938 ベネト市攻防戦
​A5 表紙込み68頁 1000円

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