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人類の、全ての愚かな行為へ。
第二次世界大戦をモデルにした架空の世界での戦争のお話。
しかし描くのは人間の愚かな行為たち。
戦争、暴力、搾取、人種差別、欺瞞と虚飾の愛国心、自己正当化のためのプロパガンダ。
いつの時代になっても、人はその愚かな手段を手放すことができず、他者を傷つけ渇き飢えている――いつになっても。
ベルリア帝国の少女兵部隊「エーリカ隊」
彼女たちはベルリアが占領した属州の出身者たちで構成されていた。
差別を受け、不当な扱いに苦しむ属州民たち。
彼らを反ベルリアとならぬように制定された「ニュルンベルク法」によって、エーリカ隊は組織された。
武器ヲ手ニ取リソノ血ヲ以テ帝国ニ貢献セバ、帝国臣民ト同等ノ人権ヲ付与セリ。
帝国に尻尾を振れば、人権のおこぼれに与ることが赦される、そんな法律だった。
属州民たちにとって、それは侮辱以外のなにものでもなかったが、
背に腹はかえられぬ者も在る。
しかし、動員された少女たちの多くは、身寄りのいない孤児たちだった。
聖暦1936年7月より、イベリコ王国内で内乱が勃発。
ベルリアの支援を受くナショナリスト派とルテニアの支援を受く共和国派の対立は、
1939年4月にナショナリスト派の勝利という形で決着する。
しかしその年の9月には、ベルリアとルテニアの間で
本格的に戦端が開かれるのだった。
エーリカたちは、そんな激動の最中にいる。
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